来賓挨拶

谷内正太郎
谷内正太郎

外務省事務次官

どうしてマンガ界の集まりに外務省の高官が挨拶にかけつけたのか。それは、時代が変わったからだ。コンテンツ(知財)の貿易立国を目指す日本のコンテンツは多くの国での海賊行為に悩まされている。アンチパイレシーは日本のコンテンツ外交のキホンのキだからだ。やや場違いな雰囲気を払いながら、静かな挨拶は始まった。

本日は小池一夫劇画村塾(株)発足、まことにおめでとうございます。心からお祝い申し上げます。外務次官がこのようなところに出てきて、場違いなヤツが出てきたと思っておられるかもしれませんが、私も若干違和感がありますが、なぜ私がここに立っているのかということを最初に申し上げたいと思います。

社長に就任された金田さんとは20年来の友達でありまして、勉強会でずっとご一緒させていただいております。金田さんは家族の愛情、友情、いろいろな形での愛情ということを大変重視される情の人であります。第二に、人生意気に感ずるという気持ちを持った人であります。第三に義を見てせざるは勇なきなり、という考え方をお持ちになっています。小池先生とともにクリエイターの知的財産権、キャラクターの著作権を守っていくことが非常に重要であるという義に感じて、60歳にしてあえて社長をお引き受けになったのだろうと思います。

役人があまり企業を支援することを言うのはいかがかと思いますが、最近外務省は企業支援を一生懸命やっておりますので、その一環としてお受け取りいただければと思います(笑)。

知的財産との関係ですが、小池先生がおっしゃっていますように、知的財産の中核はキャラクターであるということで、このキャラクターを保護していくことが必要であります。前途有為な人が、このキャラクターを創出されたとき、それが世界的に知的財産権として守られなければ、若い人へのインセンティブはないわけであります。ですから、政府としてもこれを守っていかなくてはいけないと思っております。そういうことで、2002年に政府の中に知的財産戦略本部というものを作りまして、知財立国を目指して今がんばっているところであります。また、被害が大きかった場合には、総合対策窓口というのを作りまして、各省と協議してこの問題に取り組んでいるところであります。2005年に小泉元総理がG8サミットで模倣品海賊版拡散防止条約を作るべきであるということを提唱されまして、今我々は一生懸命その条約の実現を目指しておるところであります。

依田 巽
依田巽

(社)日本経済団体連合会エンターテインメント・コンテンツ産業部会長/(株)ティーワイリミテッド代表取締役会長

依田巽氏は日本のコンテンツ業界の大立者・論客である。経団連のエンターテインメント・コンテンツ産業部会の長として「JAPAN 国際コンテンツフェスティバル」の推進役も果たしている。依田氏の挨拶の大半は。「金田・谷内両氏の挨拶とダブっていて、話しづらい」ということで、短い激励の挨拶をいただいた。

経団連のエンターテインメント/コンテンツ産業産会でも、谷内さんがお話しされたようなことには大いに力を入れています。日本のコンテンツ産業発展のためには、アンチパイレシーは喫緊の課題です。小池一夫劇画村塾がこの分野でクリエイターの権利保護のために活動されるというのは喜ばしいことです。
また、小池一夫劇画村塾の使命は、なんといっても人材の発掘・育成です。小池一夫先生はすでにこの塾のために30年の歳月を費やされています。法人化にともない、さらに人材育成の事業が盛んになり、日本のコンテンツ産業振興のためにがんばっていただきたいと期待しています。この塾は、日本のコンテンツ産業振興の推進エンジンです。

林家木久蔵
林家木久蔵

落語家

マンガと落語は親戚のようなもの。林家木久蔵の名残を息子さんに譲り、木久扇と師匠名を名乗る。さあ、木久蔵師匠としておそらく最後の挨拶となる。乾杯の音頭をお願いした。

小池一夫劇画村塾(株)発足、本当におめでとうございます。私は小池先生とは縁がありまして、「刃(ジン)」というマンガ雑誌があるのですが、それに連載を持っておりまして、「林家木久蔵 ちゃんばらスターうんちく塾」というのを書いております。それが一冊の本にまとまったということで、9月27日に発売となるようなので、おひとり1冊ずつぜひお買い上げいただきたいと思っております。

私どもも大変難しい商売で、せがれを世に出すためにダブル襲名という奇襲作戦にでまして、なんとか売ろうと思っております(笑)。ものを売るのは大変でございます。小池先生もたくさんの後輩を育てていらっしゃいます。私どもも応援させていただいて、盛り上げていきたいと思っております。